こんにちは、よっとんです。
心理・歴史・哲学倫理、それから本紹介のブログを書いています。
本日は、「NLP体験シリーズ③ペーシングとリーディング」です。
前回同様、この記事では、理論だけをずらずら並べて説明することはしません!!
一昨年、私がとある団体でNLP講座(プラクティショナーとマスター)を受けた際の、実体験を記事の中に組み込みこんで、説明します!!
- 「NLPって何?興味がある‼」
- 「NLPを勉強したけど、もう一度おさらいしたい!」
- 「NLP講座を受けてみようか迷っている!」
という方々に「NLPってこういうものか!」「NLP講座って、こんな感じなんだ!」
というのを味わっていただけたらと思います!!
「NLPという言葉を初めて聞いた」という方にもわかるように、丁寧に一つ一つやっていこうと思います!
ぜひ一緒に勉強していきましょう!!
ペーシングとリーディングの前段階:ラポールって何?
今日もNLP講座へやってきた。
とても楽しみだ!
K「皆さん、おはよう。本日はペーシングとリーディングについてお話しします。
ペーシングとリーディングはラポールを築くために大切なものです。」
僕「ラポール?どっかで聞いたことがあるような・・・」
K「ラポールとは、簡単にいえば信頼関係のことです」
僕「ああ!!そうでした!以前、心理学の勉強をしたときにそんなことが書いてあったような気がします!」
K「そうですね!心理学を勉強すると初めのほうに出てくる基本的なものです。
ただ、実は「ラポール=信頼関係」とするだけでは説明が不十分です。」
僕「ええ、そうなんですか?」
K「はい。実際には、「心地良い関係性」と言った方がよいです。」
僕「心地良い関係性ですか?」
K「はい、そうです。コーチングやカウンセリングをやる相手とは初対面です。
その相手と本当の意味で「信頼関係」を築くことは時間がかかりますよね。
しかし、「心地よい関係性」を築くことはできます。」
僕「ん~・・・。すみません。まだよくわからないです・・・」
K「例えば、あなたは電車内に乗っているとしましょう。ほとんどの人は初対面です。
あなたは数駅乗っているうちに、隣の人、周りの人が自分にとって危害のない人だとわかってきます。
あなたは安心感につつまれます。
ここには、ラポールの萌芽があります。」
僕「なるほど。確かにあります。電車内にいるとき、心地よくなります。」
K「しかし、一人とてもうるさい人が乗ってきたとします。その瞬間、あなたたちが築き上げた心地良さが崩壊します。」
僕「たしかに、以前電車内で電話をしたりする人がいたのですが、すごく気持ちがイライラしましたね・・・(笑)」
K「もちろん、「あいつうるさい!」とイライラした人同士でラポールを形成することもありますよ。
逆にその乗ってきた人があなたの知り合いで、あなたが興味のあることを話していた場合、
あなたはその人と話すことになるでしょう。
そしたら、だんだんとその人と波長が合っていき、新たなラポールを形成することになるのです」
僕「なるほど、「信頼関係」ではなく「心地良い関係性」というのが何となくわかった気がします!」
K「よかったです。
一つ重要なことは、ラポール形成に必要なのはコミュニケーションだけではないということです。
相手と気持ちや感情が同調していたり、格好や身なり手ぶりが一緒だったりするといった、
非言語の要素もとても重要になっています。
そして、ラポールが形成されるようになると、あなたは無意識のうちに相手の行動に影響を受けます。
隣の人が携帯を見たら、あなたも携帯を見る。隣の人が水を飲んだら、あなたも水を飲むという風に。」
僕「え、そうなんですか?そんなことが起きてたなんて気付かなかったです。」
K「そして、ラポールを形成するため、それから相手に影響を与えるために重要なのが、ペーシングとリーディングです。
ペーシングとリーディングをマスターすれば、電車内で相手を無意識に操ることができるようになるかもしれません(笑)」
僕ら「それは楽しみだ(笑)」
K「では、早速ペーシングとリーディングをお伝えしましょう!」
ペーシングとは?
K「ペーシングとは相手に合わせることです。」
僕(相手にペースを合わせる、だからペーシングか。)
K「よく、ペーシング=オウム返し(相手の言ったことを繰り返す)と言われる方もいますが、これは違います。
オウム返しはあくまでもペーシングの手法の一つだと認識しとくべきです。
オウム返しをしても相手が不信に思うこともあります。
また、姿勢・感情・表情といった非言語の部分が相手と全く合わせていない状態でオウム返しをしてもラポールは築けません。」
僕「オウム返しは心理学の講座で学びました。それも違うのですね。
では、どうすればいいのですか?」
K「はい。言語を合わせることもそうですが、非言語の部分も重要です。
では実際にペーシングがどれだけラポールを築くうえで大切か?見ていきましょう」
ペーシング実践(呼吸のリズム)
K「2人組になりましょう。
1人は普通に呼吸をしてください。
もう一人は、次の3つを試してください。
- 相手よりも早く呼吸をする(30秒)
- 相手よりもゆっくり呼吸をする(30秒)
- 相手と呼吸のリズムを合わせる(30秒)
3つ終わったら交換して同じことをしましょう
ではどうぞ!」(読者の皆さんもぜひ体験してください)
~~~実践中~~~
K「さて、どうでしたか?」
僕「相手に呼吸を合わせないようにすることが、こんなにキツイとは思いませんでした。すごく気持ち悪かったです。」
K「そうでしょう。呼吸のリズムでさえ、相手に合わせないと心地よくないのです。
次の実験にいきましょう」
ペーシング実践②(声のトーン・話すスピード)
K「また2人組になりましょう。
一人は最近あった楽しかったこと・嬉しかったことを話してください。
もう一人は次のことをしましょう。
- 相手の話すトーンより高めの声で反応する。
- 相手の話しているスピードより、ゆっくりのスピードの言葉で反応する。
反応する言葉は何でもOKです。
「そうなんですね」「それは楽しいですね」「うんうん」などでもいいですし、
相手の話を繰り返しても、相手の話に質問してもいいです。
ではやってみてください。」
~~~実践中~~
K「どうでした?」
僕「違和感があります(笑)
オウム返しされても、伝わっていないんじゃないかと思ってしましました。」
K「そうなんです。
オウム返しはペーシングの一つの手法ではありますが、それよりも非言語の部分が合う方が重要です。
声のトーン・語調・声の出し方・話すスピードなども合わせるとよりラポールは築きやすいのです」
僕「なるほど。確かにそうですね。」
K「では、最後の実験行きましょう」
ペーシング実践③(感情)
K「2人組は変わらずです。
一人はまた楽しいこと・嬉しいことを話しましょう。なければおすすめの趣味や楽しかった思い出でもいいです。
もう一人は次のことをしてください。
悲しそうに聞く。
これだけです。」
僕「難しいですね(笑)」
K「はい。慣れなければ悲しい表情をするだけでもOKです。
ではやってみましょう」
~~実践~~
K「お疲れさまでした。いかがでしたか?」
僕「これは、一番おかしかったです!!(笑)」
K「そうですよね。では、ペーシングをまとめておきます。」
ペーシングまとめ
K「ペーシングで大事なことは「相手に合わせる」ことです。
これは、言っていることを繰り返すだけではいけません。
声のトーン・語調・話すスピードから、呼吸・姿勢・感情まで合わせることもペーシングでは重要です。」
僕「なかなか難しいですね。」
K「ペーシングで重要なのは相手を観察することです。
NLPではキャリブレーションといいます。
相手がどんな表情をしているか?
声のトーンは?語調は?話すスピードは?
と観察して、相手に1つずつ合わせていくことから始めましょう。」
僕「なるほど。一つずつでいいのですね。」
K「はい。大事なのはラポールを築くことです。
相手と心地よい関係ができればいいのです。
最初の電車の例でもそうですが、必ずしも相手に合わせることだけでラポールが築かれるとも限りません。
その場の雰囲気などでも形成される可能性はあります。
ただ、コーチングでは一対一が基本ですので、
一つ一つゆっくりでいいので相手に合わせていくことをしてみましょう。
キャリブレーションに慣れてきたら、あえて合わせようとしなくても無意識に相手に同調できるようになります。
一つ注意してほしいのは、ペーシング中には自分の意志・意見は入れないでください。
「自分は今楽しい気分だ」ということで楽しい気分を入れたり、
「自分は相手にこうなってほしい」と思いアドバイスをしてしまうことなどは
逆にラポールを築くのを困難にします。」
僕「確かにそうですね。自分は話を聞いて欲しいだけなのに、めちゃアドバイスしてくる人とかいます。
その時、「いやだな~」・・・と思ってしまうこともあります」
K「そうですね。
ラポールを築くには、まずは基本的なペーシングから始めないといけません。
アドバイスはアドバイザーのやることです。
NLPコーチングでは相手から答えを出すことが重要です。
そのためのラポール、そのためのペーシングと理解しましょう」
僕「はい!わかりました。」
K「では、ラポールを築けたらリーディングに挑戦しましょう。
次にリーディングの説明しましょう。」
リーディングとは?
K「リーディングは相手を望ましい状態に導いていくことを言います。」
僕(相手をいい状態へリードする(≒導く)から、リーディングか・・・)
K「ペーシングでラポールを築くことができたらリーディングをしていきましょう。
コーチングでは相手の望ましい状態に導くことをしますが、
コーチングの場面以外の所でも練習できます」
僕「身近なところで練習できるということですか??やりたいです」
K「はい、そういうことです。
例えば、友人と隣で歩いている時に、ペーシングしましょう。
相手の歩幅・スピードを合わせるといいですね。
合ってきたら少しずつスピードを早くしていきましょう。
ラポールが築けていれば、相手が無意識に合わせてくると思います(笑)」
僕「ええ、そうなんですね。今日やります(笑)」
K「その他にも、家族で団らんしている時に、飲み物を飲んでみましょう。
きっと一人や二人は同じことをしてきます」
僕「それもやりたい(笑)」
K「ただ、これらの実践は相手の無意識に働きかけています。
だから、今日2人組では実践できません(笑)」
僕「ええ、どうしてですか?」
K「意識している相手をリードするのは困難だからです。
歩くスピードをあげる実験などは、相手が答えを知っていたら不可能ですから。」
僕「確かに!(笑)」
K「私は、リーディングはあくまでも概念として理解することが大事だと思っています。
まずは、ペーシングをする、その後、少しずつ相手をリーディングする
これを意識してコーチングをしていくことが大事だということです。
これからのNLP講座では、この2つの基本が何度も顔を出しますのでぜひ覚えておいて下さい。」
僕「はい。わかりました! ちなみにリーディングにコツなどはありますか?」
K「リーディングもペーシングと基本は同じです。
表情・感情・声などを相手の望ましいものへ導いていくことを意識しましょう。
コーチ自身も相手の望ましい状態の感情・声のトーンになっている方がより良いといえますね。」
僕「わかりました。ありがとうございます。」
K「次回は、サブモダリティについてお話しします。
ペーシングでラポールを築いたうえで、相手を望ましい状態に導く際にこのサブモダリティを理解することがとても重要です
次回もお楽しみに!」
僕ら「今日もありがとうございました」
まとめ
ペーシングとリーディングについてでした。
ペーシングは相手に合わせること、リーディングは相手を望ましい状態に導くことです。
ペーシングはラポールを築くための手法であり、NLPでの基本姿勢です。
相手を望ましい状態に導く前には、ペーシングを心掛けましょう。
逆にいえば、いきなり質問とかはしてはいけません。
以下の三つは、ミルトンモデルの際のペーシング・パターンで習うテクニックです。
ぜひ会話の初めに使ってみるとよいと思います。
- 活用(相手が体験していることを口に出す。例:「椅子に座っている」「今日は来てくれてありがとう」など)
- 自明の理(当たり前のことで肯定してもらう。「今日から9月ですね」「晴れましたね」など)
- イエスセット(イエスを3回とるとイエスが出やすいというもの)
※詳細は、ミルトンモデルの際に再度お伝えします。
さて、ペーシング、リーディングの基本姿勢を学べたら、
いよいよNLPの3つの重要な要素「サブモダリティ・アンカー・言葉の使い方」に入っていきます。
この3つを理解すると、相手を導くこともそうですが、何より自分が変わることもできます!
ぜひ次回もお楽しみに!
ここまでご覧いただき誠にありがとうございます。
※NLPのおすすめの本を以下にあげときます。ぜひ参考ください。
☆初心者 ※基礎を学ぶならこれです。初手はこれで間違いない。
『手に取るようにNLPがわかる本』著:加藤聖龍
☆初心者~中級者 ※初心者もそれ以上もすべての人が網羅されている。おすすめ。
『NLPの原理と道具「言葉と思考の心理学手法」応用マニュアル』著:ジョセフ・オコナー,ジョン・セイモア 翻訳:橋本敦生
☆中級~上級 ※NLPをより深く学ぶための本です。
『人を覚醒に導く史上最強の心理アプローチ NLPコーチング』著:ロバート・ディルツ
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